「ウケる」は最強のビジネススキルである。/中北朋宏:書評
中北朋宏さん著書の『「ウケる」は最強のビジネススキルである。』を読みましたので、感想を書いていきます!
面白い!
語彙力がない言葉ですが、読んでてこんなにも『面白い』と思える本は、そう簡単には出会えません!
何が面白いって、ストーリーも面白ければ一つ一つの言葉選びや登場人物のキャラクターも面白いし、何より登場人物が変わっていく姿に共感を覚えていきます!
読んでて一番面白いと思ったのが、笑いに対しての『言語化』です。
例えば、皆さんもよく見かける光景だと思いますが
偉い人のスピーチで、本人は『ウケる!』と思って言った渾身のギャグが、聴いていた人たちには全く伝わらず
シーーーーーン・・・・・
となってしまう場面。
そこに追い打ちをかけるように偉い人が放つ一言。
『今の笑うところだぞ!』
その一言に愛想笑いをする部下たち・・・
これを『笑いのカツアゲ』と言うそうです!
いや、普通こんな言語化を思いつきますか!?
言い得て妙すぎて、カフェで読んでいるのに笑いを堪えきれなかったですねw
なんでこんなにも書いてある文章が面白いのかな~と思ったら、この本の著者である中北さんは元芸人さんだそうです!
以前は芸人をしていらっしゃったのですが、芸能界を引退され一般の企業に転職された経緯の方です。
元芸人という経験をビジネスに活かし、『笑いをビジネスに変える方法』をこの本では書かれています。
ただのコミュニケーションを学ぶ本ではなく、より実践的で誰にでも再現しやすい内容になっており『なるほど、そんなやり方がいいのか!』や『この言い回しいいな!』と本当に勉強になる内容ばかりでした!
特に人に伝えるための、スピーチフォーマットの言語化と再現性にお驚きました!
実際には本の図を見ていただけると一目瞭然なのですが、言葉にすると
- スピーチの目的
- 伝える順番
- 声の大きさ
『声の大きさ』は特に勉強になりました!
よくスピーチなどは声の大きさに強弱をつけて抑揚を出す、とは言われていますが、ではどの場面でどの話の時にどのくらいの声量で話せばいいのかまでは、あまり書かれていません。
しかし、中北さんはスピーチの目的をどの順番で伝えその時に何割の大きさで話すべきなのかを、ロジカルに全て言語化されており、納得して再現してみようという気持ちになれるのです!
ただ面白いだけの本なら、他にもいっぱいあります。
ただ勉強するだけの本なら、他にもいっぱいあります。
ただビジネス書を読むだけなら、他にもいっぱいあります。
面白くて勉強になるビジネス書であれば、『「ウケる」は最強のビジネススキルである。』はナンバーワンだと思えるほどの一冊です!
笑顔で仕事をしたいと感じている人
日ごろ部下から『あの人怖い・・・』と陰口を言われている上司
チーム全体・職場全体を笑顔の絶えない場所にしたいと思っている人
とにかく『笑い』や『笑顔』というワードに少しでも引っかかったら、ぜひ買って読んでみてください!
周りを笑顔にするためにも、まずは自分自身が笑顔になることが大切ですよ!