OPENNES 職場の「空気」が結果を決める/北野唯我:書評
北野唯我さん著書の『OPENNES 職場の「空気」が結果を決める』を読みましたので、感想を書いていきます!
皆さんの働かれている『職場の雰囲気』ってどうでしょうか?
こう聞くとよく返ってくる回答として
- 風通しがいい
- フラットだ
- ピリピリしている
と返ってくることが多い印象です。
でもこれって、なんの具体性もなく言語化でもなく、感覚的なかんじなのではないかと思っています。
そんな『職場の雰囲気』や『風通し』などを、データから分析しどうすれば変えていけるのかを理論として言語化された本が『オープネス』です!
これまで、様々なビジネス書を読んできましたが、『雰囲気』や『空気』をデータ分析して会社の業績とどう関係があるのかを書籍にされたのって、もしかして日本初、いや世界初ではないでしょうか?
おそらく、会社で働く人達にとって、一度は考えたことがあるであろう『職場の空気』
しかし、ぼんやりとした概念であったり、具体的な言語化ができないことから
『とは言え、ウチの会社は変わらないしな・・・』
『上司に言ったって、煙たがれるだけだしな・・・』
『そう簡単に、職場の空気なんて変わらないしな・・・』
となっていませんか?
そんな職場の悩みは『オープネス』を読むことで『なるほど!そういうことだったのか!』と、気づきを得て実行することができるかもしれません!
もちろん、部下から上司への悩みだけではなく、上司や経営陣にだって職場の悩みがあります。
つまり、色々な肩書や立場の人が読むことで、会社全体の改善に繋がる可能性がある1冊なのです!
では具体的に『オープネス』とは何か?
北野さんはこの本で『オープネス』とは3つの要素だと定義されています。
- 経営開放性
- 情報開放性
- 自己開示性
1.経営開放性
経営層がどれだけ従業員に情報を開示しているか?
大企業になればなるほど、役員の名前と顔が一致しないや、何を考えているか分からないなどがあります。
つまり、経営開放性とは、現場メンバーがどれだけ役員や経営層を認知・理解できており、関係性ができているかとなります。
2.情報開放性
従業員が会社の情報にどれだけアクセスしやすいか?
上司から仕事を頼まれたりしたときに、そのプロジェクトに対し『簡単』に『誰でも』アクセスでき、容易に情報が取れるかとなります。
悪い例としては、『なぜこのプロジェクトが必要なのですか?』と上司に聞くと『いいからやれ!』と返されるように、その意図が不明確になってしまう恐れがあります・
3.自己開示性
有名なところでは、グーグルでも取り入れている自己開示性。
ミーティングの場などで、どれだけ自分の意見が言いやすいか。
言い方を変えると、意見が言いやすい雰囲気があり、発言したとしても他社から意図的な否定発言をされない、心理的安全性がその場に担保されているかとなります。
自己開示性の低い職場では、トップダウンの意思決定が多く『お前の意見はいらないから、決まったことをとにかくやれ!』という職場になってしまいます。
この3つの要素を基に、職場の空気を全てデータ分析し、その解決方法までを網羅したのが『オープネス』なのです!
- オープネスとはなにか?
- オープネスの誤解は?
- オープネスを阻む罠とは?
- オープネスを高めるアクション12選
『オープネス』を読むことで、会社の空気は変えられます。
1人で行動してもいいかもしれませんし、周りを巻き込んで動くことで、よりやりやすくなるかもしれません。
極めつけは、上司のデスクにそっと『オープネス』を置いておくのもいいかもしれませんw
『雰囲気』や『空気』と言われる抽象的なものを、ここまで言語化できる北野さんは本当に凄いと尊敬してしまいます。
同時に発売された『分断を生むエジソン』もとても面白い内容となっていますので、ぜひそちらも読んでみてください!