時間不足は錯覚であり勘違い:その2
前回の、勘違い1の続きです。
勘違い2:やるべきことが多すぎる
本当に大切なのは、作業量よりも生産性です。
そんなのは当り前だろうと誰もが分かってはいても、本当に実行できている人はわずかではないでしょうか?
僕も分かっているのに、できていないうちの一人です。
会議・メールの返信・資料作り・外出・訪問、仕事のToDoリストを作っただけで、あまりの数にうんざりするのに、プライベートまで含めると毎日忙殺の日々です。
でも、これも勘違いなのです!
現代人が自由な時間を余らせていることは、前回の記事でお伝えいたしました。
アメリカの有名求人企業が行った調査によると
およそ3分の2のビジネスマンが、1日に平均1時間は仕事無関係な作業をしていると明らかにしました。
消えた時間の大半は、SNSのチェック・Amazonの検索などに費やされているそうです。
それでも、多くの人が『やることが多すぎる』と感じている理由は簡単で
『やることが多い』と思っていたほうが、手軽に安心感を得られるからなのです。
人間は、退屈を死ぬほど嫌う生き物です。
『やるべきこと』があればあるほど、退屈を紛らわすことができ、大きな安心感を得ているのです。
つまり勘違い。
そこで、やはり大事なのは作業量よりも生産性です。
実は、『やるべきこと』が多いほど、生産性は下がります。
当然ですよね。
下記のような実験結果も出ています。
・週25時間分の作業をこなす人は、週5時間分の作業をこなす人の生産性とほぼ変わらない
・週35時間分の作業をこなす人は、週20時間分の作業をこなす人の生産性の半分しかいかない
要は、どれだけ作業をこなしても、生産性は上がらずに、むしろ成果が下がっていくというわけです。
『やるべきことが多すぎる』と言っているのは正しい選択ができていない証拠
成果を出すためには、目的と行動を絞り込む必要があります。
『やるべきことが多すぎる』と言っているのは、本当に必要なことを選択できていない証拠です。
シンシナティ大学のニコラ・ジアディは下記の図で解説しています。
ディスイズ・シンプル!
作業が多いのは本当の生産性ではなく、必要な行動にだけ時間を使ったほうが、遠くまで行けるとういう事です。
いくらタスク管理をしても、『時間術』の本を読んで小手先のテクニックを真似しても、生産性の矢印の伸び率はたかが知れているのです。
勘違い2のまとめ
・やるべきことが多いほどに生産性は下がる
・大きな結果を出すために、行動を絞り込む
次回、勘違い3に続きます。
引用:『超時間術』P30~38