時間不足は錯覚であり勘違い:その1
前回のブログで
あなたの時間不足は錯覚であり勘違いなのですと締めました。
今回はその根拠を書いていきます。
時間不足は勘違い
勘違い1・物理的な時間がない
『何をするにも時間が足りない』はウソです。
実際に、日本の労働時間は減り続けているのです。
下のリンク先を御覧ください。
1970年台の日本人は平均で年に2200時間ほど働いていました。
それが、2017年には平均が1710時間まで減っており、その差はなんと490時間。
1年間、245日働いているとすると、1日2時間は時間ができているのです。
世界的に見ても22位と、アメリカやロシアより働いていないのです。
では仕事が減った分、余った時間を楽しんでいるのか?
面白いことに、現代人は昔の人より働いていないのに、娯楽やレジャーに使う時間は減っているのです。
これは日本だけで起きていることではなく、実はアメリカでも同じことが起きています。
社会学者のジョン・ロビンソン博士の発表ですと
・多くのアメリカ人は、『自分は週に60~64時間は働いているはずだ』と答えた
・実際に計測した1周間の労働時間は、平均44.2時間だった
なんと、大半の回答は、実際の労働時間に対し20時間もの誤差があるのです。
『自分は他人よりも働いている』と答えた人ほど、さらに誤差が大きくなる傾向がありました。
ジョン・ロビンソン博士の報告として
この結果は、日本・アメリカだけでなく、世界中の人が実際の仕事に使っている時間の合計が、過去40年間で全く増えていないどころか少なくなている。
しかし、『あなたたちは、実は毎週30~40時間の自由な時間を余らせているんですよ』と言っても、決して信じてはくれないだろう。
つまり、現代人の『時間不足』は、あくまでも勘違いだというわけです。
まずは『自分は思ったよりも忙しくない』事実を認めよう
『時間術』の一つに『15分・30分などの細かい締切設定』があります。
時間を設定することにより、焦りが生まれ一時的に高い効果を上げられるのは確かです。
実際に僕もやることがあるのですが、最近、このやり方は合っているのか?と少し疑問を持つようになりました。
そして『超時間術』を読んだことでそのもやもやが解決できました。
実は『細かい締切設定』には2つの問題があったのです。
一つ目・設定したデッドラインが、あくまで『架空の緊急事態』でしかない点。
このせいで、頭の片隅には『本当はこの締め切りは守らなくてもいいものだ』という思考がついてしまい、少しづつモチベーションが下がってしまうこと。
さらには、もし決めた時間で作業が終わらなかった場合、脳が『締め切りは破ってもいいものだ』と学習してしまい、『細かい締切設定』の効果が薄れてしまいます。
二つ目・『細かい締め切り』のテクニックが、不安や焦りといった、人間のネガティブな感情を利用している点
このテクニックは一時的に集中力を高めることができますが、反面、ストレス反応を引き出す効果もあり、長く使うと少しづつダメージが蓄積されていき、やがて体を壊す原因にもなっていくそうです。
なによりも、いつもいつも締め切りに追われて仕事をするのは楽しくないですよね。
たまに、ゲーム性を持って時間内に終わらせられた嬉しさも、もちろんあります!
『忙しい』の口癖をきっぱりやめよう!
『時間不足の勘違い問題』を解決するのは簡単です。
『忙しい』と言うのを完全に止めてしまうことです。
『忙しい』と口に出すたびに、あなたの意識は未来や過去に向かい、そのせいで目の前のやるべきことに集中できなくなっています。
では『忙しい』ときにはどんな言葉を出せばいいのか?
『忙しい』の代わりに『活動的だ』『活発的だ』などのポジティブな言葉を出しましょう!
ワルシャワ大学の研究チームの実験の結果では、ポジティブな言葉に変換して発するだけで、3ヶ月後の成績が大きくアップしたそうです!
勘違い1のまとめ
『時間がない』と感じるのはあなたの勘違い。
『時間がない』と感じる本当の原因を理解したうえで、『週に30~40時間もの余った時間』を有効活用しよう。
ますは『忙しい』というのを完全に止めてしまおう!
次回、勘違い2に続きます
引用:『超時間術』P18~29参照